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第14回公演「椅子」

◎イヨネスコ生誕100周年記念公演
◎いしかわ演劇祭2009 Festival G+OLD参加作品

■金沢公演
2009年
10/22(木)19:30
10/23(金)19:30
金沢市民芸術村ドラマ工房にて

原作:ウジェーヌ・イヨネスコ
演出:岡井直道
舞台監督:本庄亮
舞台監督助手:加賀谷千代(劇団ひまわり金沢)/古林絵美(劇団ひまわり金沢)
演出助手:川本千晴
照明:松本徹(照研)
音響:吉村建彦(yun)
制作:澤田春菜

出演:
月原豊
下條世津子
Lavit(劇団ひまわり金沢)


↓ パンフレット掲載コメント ↓


20世紀の前衛劇

岡井直道(演出家)

 芝居を始めた頃からずっと、イヨネスコやベケット、ピランデルロやハイナーミュラー、はたまた別役実や安部公房、寺山修司、唐十郎・佐藤信等々の作品に、妙にむずむずと何かがくすぐられてきた。これは、己の欲求が先行するきわめて個人的なものだが。・・・どこか今流行の演劇に気持ち悪さを感じている自分。物語性や整合性なんかじゃなくて、生そのものの"揺らめき"を舞台化するような劇的想像力に向かいたい! という潜在的なあこがれの現れか。イヨネスコ生誕100年を契機に今一度彼の作品に踏み込んでみる。


「椅子」というお芝居

月原豊

 演劇を続けてきた自分にとって、みえない客という設定は、リアルなものとして読む事が出来る。日常の生活においてもそのリアルさは自分自身の無力感として存在している。しかし、見えないものの中から、次第に大事なものがくっきりと浮かび上がり、自分が救われているという感覚がある。僕自身はメッセージを伝えるとか、自分を表現するという事は苦手でもあるし、むしろ役者を続けていく上で、また仕事を続けていく上で自分を抑える習慣が身についたように思う。しかし、今、日々の生活の中から生まれた、自分独自の感情を持った芝居として、見えないものの中から浮かび上がるものに向けてメッセージを発信させたいと思う。それが受け止められ、生きる活力に繋げてもらえればと思う。


あふれる言葉と格闘しつつ

下條世津子

 「思いは目に見えない、でも、目に見えないコトバにできない"思い"は、ときに信じられない事を起こしうる力を持っている」、「問題は彼の思想ではなく、彼の情熱とその想像の生命であります。彼のメッセージが無効になったあとまで、それは生き残るに違いありません」・・・イヨネスコのあふれる言葉と格闘しつつ、そこに迫りたいとおもう。


哲学がないと

LAVIT

 芸術の秋、街のあちこちで色んな作品たちと出会います。中には"なんだこりゃ"と思う作品もあるけど、イヨネスコのお話はそんな芸術作品と似てるような気がします。老人の台詞「わたしはわたし自身ではない。わたしは他者だ。わたしはお互いの中にある。」のように、作者には哲学があります。作品中のメッセージは、受け取る側にも哲学がないと伝わりません。これを不条理と言うこと自体がナンセンス?・・・これは芸術作品です!


心から

川本 千晴

 誕生日が来るたびに思うこと。それは「今が1番楽しい」と言えるように年を重ねたい!ということ。60、70を過ぎても心からそういえる人生を歩みたいです。椅子の2人はどんな人生を歩んできたんでしょうか?


可愛らしく

加賀谷千代

 この老人が同じ時代の人々に理解されなかったのと同様に作者イヨネスコ本人もまた・・・「?」な人だったに違いない。何度も繰り返し読んで、まだ私にはよく解らないけれどちょっとだけ・・・この老夫婦が可愛らしく思えてくる・・・するとイヨネスコもまた可愛らしく・・・?(-_-;)可愛らし・・・かわ・・・。もう少し時間がかかりそうです。


おい

古林絵美

 「老い」について・・・老い・・・おい・・・たしかに私(齢29)にも確実に忍び寄ってきます。それはもちろん。もう私をほっといてくれないですかね?という時間に。"それ"は夕方頃にやって来ます。そして、こう囁きます「ご飯食べや〜」と。ほんとにかわいらしい・・・かわいい・・・かわいい!かと思えば"それ"は目に大粒の涙をいっぱいにためることも・・・そんな光景を目の当たりにすると、"おい"も悪くないなぁと思うのでありま・・・はい、お察しの通り"甥"です。ただ今、生後1640日くらいです。ちなみに本日ご覧いただく"老い"は生後"約35000日"でございます。・・・お後がよろしいようで。